今回は路上パフォーマンスをやっている人は、実際にいくら稼いでいるのか?また路上ライブだけでの生活は可能か?など路上ライブの実態を探っていきます。
また心理学的観点からの、お金を稼ぐコツやファンの増やし方、気になる許可の取り方なども紹介していきます!
路上ライブは実際稼げるの?
路上パフォーマンスをしている方の一日の収入は0円~20,000円ほど、演奏時間や場所によって大きく左右されますが、1日1万円を超えるには並大抵の腕前と努力では難しいのが現状です。
ただストリートミュージシャンや大道芸1本で、家族を養いそして成人させている強者もたくさんいます!
路上パフォーマンスでお金を稼ぐコツ
ここからは路上パフォーマンスでお金を稼ぐコツを、まとめていきます!
ストリートミュージシャンにとっての一番の報酬は、観衆に自分の歌や曲を聴いてもらうことかもしれませんが、お金も今後の活動に大切です!
ここでは行動心理学などをもとに、お金を稼ぐコツを紹介していきます。
お金を最初から少し入れておく
お金を入れてもらうギターケースや、箱の中に最初から自分で少しお札と小銭を入れておきましょう。
人は心理的にハードルが低くなるとスムーズに行動することができます。誰も入れていないギターケースにお金を入れるのは『自分が最初』という状態になる、通りすがりの人には心理的ハードルが上がってしまいます。
そこで自分以外にも、曲に共感してお金を入れた人がいる。という安心感を与えるためにも、少しだけお金を入れていたほうがチップを集めやすくなります。
またそのお金の中に、一枚でも千円札が入っていれば『小銭じゃなくて、お札を入れているのも自分だけはない』となり、もらえる金額の上昇も期待できます。
お金が稼げるところで演奏する
酔っている人、お金を豪快な使い方をする人の近くで演奏するのも稼ぐポイントです。
繁華街や歓楽街など、お金の使い方が荒くなりがちなとことで演奏すると、いっき大金を稼げることも・・・。これは5万円を一晩で使った時に、千円がものすごく少額に感じられるという心理学的効果『アンカリング効果』に基づくものです。
ただこういった場所は、規制が厳しいことが多いのでトラブルにならないように、事前に申請許可の有無を確認しておくことも大切です。
事前にSNSで告知する
ストリートミュージシャンこそ、無料で利用できるFacebookやTwitter、インスタグラムを上手に利用しましょう。
広告料などを払わず、活動を報告・告知ができるシステムは貴重です。毎回告知だけだと、フォロワーが増えないため積極的な運用をしてみましょう。
また同じ場所の違う曜日によく演奏している人がいるなら、連携を取りリツイートやシェアなどをして相互的に広めていくのもいい方法です。
お金を稼ぐためには、集客をしなくてはいけないので、演奏以外で集客できる方法も考えてください。
演奏した動画をYouTubeや音楽サイトにUPする
定点撮影をした映像を編集し、動画サイトやYouTubeにUPしましょう。動画が話題になれば、演奏当日だけでなく継続してお金を稼ぐこともできます。
YouTubeだと一番一般的な広告収入で、1再生0.1円~0.5円ほどの利益になります。投稿数が増えるごとにチャンスも広がる稼ぎ方なので、自分の軌跡を知るためにも、ぜひ導入しておきましょう。
CDを販売する
人は形のないものにお金を払うより、手に触れられる形のあるものにお金を払う方が、心理ハードルが下がります。
そこで投げ銭を期待するのではなく、『もし気に入ったら、このCDを買って下さい』と形あるものも共に販売すると、より稼ぐことを期待できます。
販売するものはCDでなくても構いませんが、宣伝効果を上げるためにもできれば曲を販売しましょう!
現在はCDでなくても、音楽をダウンロードしてもらうという方法もあります。
どんな形で音楽を知ってもらいたいかは、自分たちの方向性や客層から決めてもいいね!
松竹梅の法則を利用する
CDやグッツを販売するなら、3つの価格帯を用意しておきましょう。
人は3つの選択肢があると、その真ん中を選びやすいという心理的法則があります。これはゴルディロックス効果(通称・松竹梅の法則)と呼ばれており、多くの販売会社で実践されている方法です。
CDを販売するなら
- お手頃価格の1曲を収録した500円のCD
- おすすめ曲を入れた1000円のCD
- コアなファンにおすすめしたい3000円のCD
といった形で販売すると、より効果的に1000円のCDを販売することができます。ただ価格帯をたくさん作ればよいというわけではないので、3つの選択肢を用意するということを心がけてください。
人はたくさんの選択肢があると選べない、という原理もあるため選択肢をむやみに増やすだけでは逆効果です。
路上ライブでファンやチャンスを増やすコツ
ここではお金ではなく、ファンを作っていくコツを紹介していきます。ファンは路上パフォーマ―にとっての宝なので、ぜひ参考にしてください。
演奏する日を固定する
日曜日の昼から夕方。平日の夕方から夜。など演奏を同じ時間帯、同じ曜日に固定するとファンはつきやすくなります。
同じ曜日の同じ時間帯で演奏を続けると、同じターゲットに訴求しやすくなり、繰り返し演奏を目にするうちに、ふと足を止めて聞いてみようかなという人が増得る傾向があります。
また同じ時間帯・同じ曜日に演奏していれば、誰かがあなたに『声をかけたい』『詳しく話を聞きたい』と考えている時、あなたを見つけだしやすくなります。
演奏しているのはもっと上を目指しているからだ!という人こそ、戦略的に演奏に取り組んでください。
ちなみにこの行動心理学は『ザイオンス効果』と言い、テレビCMなどもこの効果を期待して流されてるんだよ
バンドワゴン効果を利用する
ファンを多く獲得したいなら、バンドワゴン効果も存分に利用しましょう。
バンドワゴン効果とは、『流行っている』と聞かされた人が急にそのことに対して興味を抱く社会的心理現象です。
路上パフォーマンスなどで生かす場合は、キャッチコピーやCD販売のポップを『○○に認められた!?(誰もが知っている人)』『(有名な歌手)の再来!?』などできるだけ煽りを大きくしてみましょう。
煽るだけでは効果がないので、歌唱力や腕があることが前提ですが、自信がある場合は興味を持ってもらうきっかけとなります。
嘘はよくないので、できるだけ真実でインパクトのあるものを考えましょう
時には一本釣りでファンを掴む
ファンを一本釣りしてみましょう。
例えば、いつもは素通りする人が足を止めて熱心に曲に聞き入ってくれているなら、ぜひその人のリクエストした曲や、その人の雰囲気に合わせた演奏をしてみましょう。
有名な宝塚歌劇団のトップスターも、大勢の観衆から一人をチョイスし、1公演中ずっとその人に目線を送ることで、落とすというテクニックを使っています。
人は誰かの特別になりたいと常に思っているため、あなたがその人のために心を砕けば、その気持ちが相手に伝わり相手の特別になることができます。
状況によっては、1人に気持ちを避けない事も多いでしょうが、地道なファンづくりをしたいなら『柔軟な対応力』を養うことも大事です。
私自身、繁華街で仕事に疲れ切った時、1曲ひいてもらった経験があります。その時は思わず泣いてしまいましたが、その時の感動は今でも胸に残っています。
ちなみに嫁ちゃんはその後本当にファンになって、CDとかも何枚も家にあるよ!
路上ライブの許可の取り方
路上ライブではしばしば目にするのが、「警察に追い払われてしまった」「許可はどうすればいいのか?」といった点です。
どこに許可を取ればいいのか?わからない場合はどうしたらいいのか?まとめていきます。
まずは「市役所」「区役所」に問い合わせる
まずは自分が演奏したい場所を決め、市役所や区役所などに問い合わせましょう。
その際「アンプは使うか?」「どのくらいの音を出すか?」「どのくらいの人数で演奏するか?」「何時から何時まで演奏したいか?」などをはっきり決めておき、伝えられるようにしてください。
担当者によってはあまりピン来てくれない人もますが、許可を事前に取っているという事実が大事なので、電話した時間と担当した人の名前は必ずメモしておきましょう。
パフォーマーライセンスに申請する
現在多くの自治体で導入しているライセンス制度に応募してみましょう。
東京では「ヘブンアーティスト」大阪では「 大阪パフォーマーライセンス」名古屋では「ナゴヤ ポップアップアーティスト」と大きな都市では、それぞれ独自の審査基準でオーディションを行い、認定パフォーマーを募っています。
オーディションに合格すると、指定された場所での路上パフォーマンスが許可されたり、中には公演の予定を告知できるなどのメリットも期待できます。
募集要項によって、投げ銭可能や不可があったり音量の制限があるので、必ず要項を良くチェックしてから申し込みましょう。
まだまだ発展途上の制度なので、よく考えてから申し込んでください。
商店街などに連絡する
もし繁華街など人通りが期待出来る場所で行うなら、商店街などの組合に許可を取る方法もあります。
商店街などだと、パフォーマンスを客寄せとして歓迎しているところも各地ではあるため、気になるところがあればダメ元でお願いしてみましょう。
ゲリラでやる場合は・・・
ここまで許可を取る方法について書いてきましたが、実際に許可をとることは実はとても難しいのが現状です。
なので、決しておすすめはできませんがもし許可なく演奏がしたいという場合は、以下の3点に注意して演奏をしてください。
- 住宅地・団地などの近くに生活区域があるところを避ける
- 大音量など、音を大きくしすぎない
- 注意されたら、きちんと謝りすぐに退散
駅前など私有地でもなく、人通りも多く、規制されるか微妙なラインの場所はすでに他のアーティストが使っている場合もありますが、その場合はきちんと話し合い無用なトラブルは避けてください。
もし先人がいるなら、ぜひ仲良くなってその場所の事情を聴いてみましょう!情報の共有はとっても大事です!
まとめ
路上パフォーマンスなんて、腕があればできるんだよ!俺たちは真っ向勝負だ!!そういう初志貫徹した気持ちも大切ですが、まずは足を止めてもらう、曲を聴いてもらう、そしてその対価にお金を払いたくなるというのは、技術も必要です。
今回は人の行動心理学的な観点で、たくさんお金を得る方法や、ファンを増やす方法を解説しました。
全てを取り入れる必要はありませんが、人間にはこんな習性があるということを知っておくことは、それだけチャンスを増やすということでもあります。
この記事が、夢に向かって突き進むあなたの助けになることを、心から願って。
月城
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