引っ越しの作業に追われ心身ともに疲弊している。引っ越しで環境が大きく変わりなじめていない。
引っ越しを通してネガティブが気持ちに支配されているなら、あなたは今引っ越しうつになっているかもしれません。
今回は引っ越しうつとは?引っ越しうつにならない方法、引っ越しうつになってしまった時の対処法などを取り上げていきます。
引っ越しうつとは?
引っ越しうつとは、引っ越しにより過度なストレスや、環境の変化によりうつ状態になってしまうことです。
特に真面目な気質の人や、心配性な人、完璧主義な人が引っ越しうつを発症しやすいとされています。
引っ越しうつの対処法
引っ越しの作業中に涙が溢れてくる。引っ越し先でやる気が起きないなど、抑うつ状態が続く場合は、引っ越しうつの可能性を疑ってみましょう。
ここでは引っ越しうつを改善する対処法を綴っていきますので、気になるものがあればぜひ試してみてください。
焦らない
引っ越しうつの一番の薬は、焦らない事です。
荷造り、荷ほどき、新しい環境への順応、今あなたはやることが多すぎる現状に、心と体がついていけていません。
そんな状態で、なお頑張ろうとするから、心が悲鳴をあげ『引っ越しうつ』の状態になっています。
焦る気持ちはわかります。はやる気持ちもわかります。
でもあなたが心と体のバランスを崩しては、何の意味もありません。心の中や声に出して『焦らない、焦らない。一休み、一休み』と何度も呟いてみましょう。荷造りはいざとなれば、引っ越し業者に丸投げすることだってできます。
荷ほどきは生活に必要なものさえ出していれば、段ボールに囲まれても生活はできます。憂鬱な気分から抜け出せない時は、まずは焦って自分を追い詰めることをやめてください。
休息をとる
ゆっくり体を休めるのも、引っ越しうつを改善するには効果的です。
思いっ切り眠る。好きなことをする。
まだ家の中に荷ほどきをしていない段ボールがあると、心苦しい気持ちになるかもしれませんが、今は『休むこと』が仕事です。
心の波が落ち着いて動き出しても、遅いということはありません。引っ越し後憂鬱な気分が取れない、荷ほどきをしたいけどやる気が起きない時は、まず休むことから始めてみましょう。
少しだけ外の空気を吸う
新しい地に馴染めず、引っ越しうつになってしまった場合は、ベランダなどから少しだけ外の空気を吸い込んでみましょう。
新しい地がなんとなく怖くて、カーテンが開けられない。なんとなく外に出るのが億劫に感じるという場合でも、ほんの少しだけ外の空気を肺に取り込むだけでも、気持ちは少し上を向き始めます。
昼間なら降り注ぐ太陽の光を浴びながら、夜なら静かで冷ややかな空気を肺いっぱいに取り込んでみましょう。
急いで周りに馴染む必要はありません。あなたのペースで新しい地に根を下ろしてください。
完璧を求めすぎない
荷造りや荷ほどき、掃除や家事に完璧を求めるのをやめましょう。
引越しは人生にとって、大きなイベントごとであり、とても疲れることです。そのためなんでも『いつも通り』にこなそうとすると、無理が出てしまって当然です。
荷造りが大変だから今日の夕ご飯はお弁当になってしまった。
引っ越して2週間たったのに、まだ荷解きが全て終わっていない。
頑張っているのにそんな風に自分を責めてしまったら、心が元気をなくすのは当然です。
家族にもきちんと状況を理解してもらいつつ、完璧主義の思考回路を手放していきましょう。
落ち着く香りを探す
あなたの落ち着く香りは何ですか?
アロマに触れる習慣がなくても、実家の押し入れの匂い、森林の匂いなど人はそれぞれ落ち着く香りや好みの香りを持っています。
今新しい家でなんだか不安だったり、落ち着かないなら『自分にぴったりの、落ち着く香り』を探す旅にでましょう。
大きなショッピングセンターや、ネットでもアロマは身近に手に入れることが可能です。落ち着く香り、気持ちが上がる香りを1つでも持っていることは、今後の人生でもあなたの気分を落ち着けるのに一役買ってくれます。
新しい家の新しい香りが落ち着かないなら、ぜひ『自分だけの落ち着く香り』で心を癒してみましょう。
どうしても辛い時は周りに頼る
うつ状態が長引き日常生活に支障が出るなら、周りに頼ることも必要です。
子どもがいる家庭だと、なかなか休息は取りにくいため実家など休める場所があるなら、状況を説明して協力してもらいましょう。
気軽に頼れるところがない場合は、病院などの入院施設や子供を短期で預かってくれる制度なども検討しましょう。
どれもやる気が起きない。そんな時は一度専門医の受診を検討しましょう。
上記で紹介した方法に何も心が動かなかった場合は、一度専門医への受診を検討しましょう。
引っ越しうつとはうつ病の入り口に立っている状態です。早めに対処すれば、すぐに回復することもありますが、その後本格的なうつ病になってしまうと、治療が長引くことも考えられます。
引っ越ししてから1か月が経過しても、憂鬱な気分が晴れない場合は1人で気持ちを浮上させるのは大変です。ぜひ、専門家の手を借りることを怖がらず、受診をしましょう。
引っ越しうつにならないようにするには?
引っ越しうつは頑張りすぎると、起こりやすい現象です。ここでは引っ越しうつにならないための対策を紹介していきます。
理想を高く持ちすぎない
念願の一戸建て。夢のマイホーム。引っ越し先に高い理想を持っている人ほど、引っ越しうつに陥りがちです。
引っ越すまでのワクワク感とは裏腹に、引っ越し後近所づきあいが思っていたより大変だった。ローンの支払いが急に重く感じるようになったなど、明るい気持ちがしぼんでしまい、暗い気持ちになるためです。
夢や理想を実現させることは素晴らしいですが、その先には『生活』が続いていることを覚えておいて下さい。
完璧主義にならない
荷造り・荷ほどき・掃除、やることが多い引っ越しを全て完璧に行うのは不可能です。
それでも完璧な引っ越し、大変な中での完璧な家事を追求すると、引っ越しうつを引き起こす可能性を高めてしまいます。
特に真面目な人、完璧主義と言われる人は、引っ越し作業の最中『8割できたら花丸。7割で◎』など、いつもの自分の合格ライン引き下げることを意識しましょう。
引越しゴールではありません。引っ越しを完璧にやり切ったとしてもその先に続いているのは『生活』という終わりのないマラソンです。
ぜひ引っ越しを完璧に行ったことで、力を使い果たし倒れることがないように、自分に『完璧にしすぎない』ことを言い聞かせてください。
地元から遠方への引っ越しは注意
生まれ育った地から、転勤などで遠方に引っ越す場合はより注意しておきましょう。
地元なら実家や古くからの友人など、たくさんの知り合いがいますが、新しい地は人間関係を0から構築していく必要があります。
社交的な人ほど、早く友達が欲しいと焦ってしまい空回りしてしまいます。新しい地で、焦らず徐々に知り合いを増やしていくようにしましょう。
早く友達や話し相手が欲しいという場合は、子供がいるなら子育て広場など地方が主催する活動に積極的に参加しましょう。
便利な場所から不便な場所へ引っ越しの場合
都会から地方へ引っ越す場合も、引っ越しうつになりやすい傾向があります。
便利だったところから、不便なところへ引っ越すため生活の中の色々な場面で不平不満がこぼれてしまいます。
『前の家は大型ショッピングセンターまで、車で10分で行けたのに、今は隣町まで行かなきゃいけない』
『おしゃれなカフェなど、友人と気軽に集まれる場所がない』
など心の中にどんどん黒いもやもやが溜まってしまい、次第にそれに飲み込まれうつ的状態になってしまいます。
便利な場所から不便な場所への引っ越しが、もしやむを得ない事情ならこの気持ちは何倍も大きくなるのも仕方がない事です。
ただこの気持ちに押しつぶされるのではなく、ぜひ不便な場所の良いところを探してみましょう。
都会のゴミゴミした空気にはない、澄んだ朝の空気は格別かもしれません。
夏は近くて澄んだ海水で海水浴が楽しめるかもしれません。
どんな状況でも、その場所の良いところを探すことは可能です。前の場所に戻ることが難しいなら『今いる場所を少しでも好きになれる、いいところ探し』から始めてみましょう。
周りの人が引っ越しうつになっていると感じる時の、声のかけ方
自分のパートナーや、大切な人が引っ越しが決まってからや、引っ越し後以下の状態だと『引っ越しうつ』になっている可能性があります。
引っ越しうつは周りが早めに気づくことでも、本格的なうつに移行する前に手を打つことができます。引っ越し後に大切な人の元気がない場合は以下の項目にいくつ当てはまるかぜひチェックしてください。
- 1カ月以上たっても、荷ほどきが半分以上残っている
- もともと人づきあいがあまり得意ではなく、引っ越し後より部屋にこもることが顕著になった
- 引っ越し前ははきはきしていたのに、引っ越し後急に元気がなくなった
引っ越し前は気が張っていたのに、引っ越し後気が抜けたことによりうつ病の引き金になることがあります。引っ越しうつはとても本人が気づきにくいうつ病の引き金の一つです。
もし大切な人にこの兆候があるなら、ぜひ気にかけつつ見守ってあげてください。また症状の改善が見られなかったり、悪化しているようなら早めの専門医の受診をサポートしましょう。
引っ越しうつ手前!?実体験談!
今回は引っ越しうつについて取り上げましたが、実際に現在私自身も引っ越しうつ手前になりました。
私の引っ越しうつの原因は、主に以下でした。
- 引っ越しがあまりに突然だったこと
- 仕事が忙しい時期で引っ越し作業と仕事の両立がうまくいっていない事
- 単身・結婚当初と違い荷造りの量がすごいこと
などで、毎日やることに押しつぶされそうになり、何度か荷造りの最中に涙が止まらなくなったり、仕事をする時間がなくてイライラが止まらなくなるという状態になってしまいました。
私自身は引っ越しのことを調べる中で、この言葉に出会い始めて自分が『引っ越しうつ』手前の状態になっていることに気が付くことができました。
引越しうつは、気が付くことが大事です。
この言葉に早い段階で出会ったことで、私自身は視野が狭くなりすぎたり、焦り過ぎたりしている時『休憩をいれよう』『これ以上はやめよう』など自分をコントロールするきっかけを作ることができました。
そして引っ越しうつで一番怖い、引っ越した後の1カ月後の『気が抜けた時』も夫婦でお互いの調子を気遣おうという確認ができました。
引っ越しは期待感とともに、たくさんのことを選択し、決断する必要があります。荷造りや荷ほどきなどを自分でするとなると、やることも膨大です。
誰もが引き起こす可能性を持っている『引っ越しうつ』の実態を知り、もし自分がなりかけているようなら対処法を試すなどコントロールをしてください。
まとめ
引越し大変なことが大半ですが、ワクワクすることもたくさんあります。
新しい地を散歩するだけで、今までと違った景色が見渡せます。
いつもとは違うスーパーでの買い物は、新しい出会いを運んでくれるかもしれません。
新しい地は、新しい出会いのきっかけになります。
大変なこともたくさんある引っ越しですが、その分ワクワクすることやまだ見ぬ世界への招待状とも言えます。
この記事が引っ越し後の憂鬱な気分を晴らす、きっかけになれることを願って。
月城
引越し関連エントリーはこちら!
失敗しない引っ越し業者の選び方!1日で完璧な見積もりができる!
引っ越し挨拶のおすすめギフト14選!引っ越し挨拶【完全保存版】
メンタル関連エントリーはこちら!