繊細で敏感、ちょっとしたことで圧倒されやすい。そんな気質があるなら、あなたはHSPかもしれません。
そしてちょっと繊細すぎる気質がある自分に、うまく子育てができるだろうかと悩んだり、私の子育ては子供に悪影響になっているのではないか?と不安になっていませんか?
今回はそんなあなたへ向けて、HSPのお母さんの子育てが、少しでも楽になる方法をご紹介していきます。上から目線。見当はずれ。そんなことは絶対にありません。
だって私自身HSPという気質で悩み苦しみ、今も小さな娘との子育てに、悪戦苦闘しているんですから。
HSPの子育ては何が辛い?
泣き声が苦痛
子どもはとてもよく泣きます。乳児・幼児ともにまだ言語が発達する前は、泣くことでお母さんに何かを伝えるのですから、当然といえば当然です。
ただHSPのお母さんの中で、特に音などの外的刺激に対して過敏に反応してしまう人は、この泣き声が普通の人の2倍も3倍も苦痛に感じてしまい子育てが辛く、耐えがたいものになってしまいがちです。
やることが多すぎる
妊娠したら、検診・出産の準備・どこでどうやって生むか?
出産したら、ふにゃふにゃの乳児のお世話、家事。
成長したら、幼稚園の選定、入園・入学準備、ママ友との付き合いなど、子育てをしていると節目、節目でとんでもない量の『やるべきこと』に、押しつぶされることもしばしばです。
ただHSPのお母さんは、あまりにやらなければならないことが多いと、許容量オーバーになってしまい、うまく立ち回ることができません。
そしてそれでも、許容量を超えた物事に対応し続けると、子育て自体に自信をなくしてしまったり「自分は子育てに向いていなかったんだ』と感じてしまうこともあります。
HSPのお母さんを楽にする子育てのヒント
子育てヒント①:原因を対処し、それでもダメな場合は耳栓で乗り切る
泣き声・おもちゃの音・兄弟げんかする声。
どれもHSPの人には普通の人の何倍もの、耐えがたいストレスに感じてしまう事柄です。そんな時は音の原因を見極め、まずは発生源を対処できないか考えてみましょう。
例えば、おもちゃの電子音などは音の鳴るおもちゃの電池を抜く。鳴っても、自分ができるだけストレスを受けない音のおもちゃを選ぶ、などの方法があります。
ただ赤ちゃんの泣き声や、突発的に起こる兄弟げんかなどは防ぎようがないので、その場合は一日中そのストレスにさらされるのではなく、少しでも音自体と離れられないか考えてみてください。
パパが帰ってきたら、話し声は聞こえるけどボリュームが少なく聞こえる耳栓をする。tというのも個人的に効果があった方法でした。
HSPの敏感な感覚はそうでない人と共有することは、なかなか難しいためもしパートナーがHSPの理解が得にくい場合は、諦めずに何度もどのくらい自分が辛いかを訴え続けてください。
子育てのヒント②:保育園や一時預かりなど遠慮せず、周囲に助けての信号を出しましょう
子育てでどうしても辛い状況が続く場合は、早めに周囲に助けを求めてください。
一時保育や実家に協力してもらう、休みの日に夫に子供をみてもらい自分の時間を作る、子育てはそれだけで少し肩の力が抜け、楽になるものです。
もし実家や義両親を頼れるなら、夫婦二人だけでデートも素敵ですね。
お母さんが笑顔でいられないと、子供も夫も誰も幸せになれません。
お母さんが笑顔でいられるなら、誰かにちょっと助けてもらったり、ちょっとだけ子供と離れて自由な時間を持つことはとても意味のあることです。
特にお母さんが専業主婦の場合は、もともと保育園は利用できない。一時保育も気が引けると、多くの方が子どもと1人で向き合う苦しさを抱え込んでいます。
誰にも頼らず、1人で立派に子育てすることは、自慢できることではありません。誰かに頼っても、みんな笑顔でいることが一番上手な子育ての方法です。
誰かに頼るのは、悪いことではありません。頼られた誰かは、とても疲れたあなたを見て、この人は怠け者だなんて思いません。
最初は勇気がいるでしょう。でも誰かに出した「辛い、助けて」の言葉は、あなたも子供たちも楽にしてくれますよ。
子育てのヒント③:怒りをぶつけてしまった時は、そのあとフォローしましょう
敏感で繊細なセンサーを持つことで、いきなり怒りが沸点達してしまい感情的に怒ってしまうこともあるかもしれません。
そんな時は、怒ってしまった自分をいつまでも責めるのではなく、落ち着いたら子供をハグしてあげてください。
そしてまだ小さくて、理由を説明してもらわからないなんて言わずに、「さっきは急に怒ってごめんね。ママはね急に大きな音を立てたるするのが苦手なんだ、、」など、怒ってしまった理由をきちんと説明してあげてください。
どんなに小さな子供でも「ママは何か、自分に伝えたいことがあるんだ」と理解してくれます。
感情的に怒らないのが、一番いいに決まっています。ですが子育てはそんな風に、うまくいくことばかりでないから大変なんです。子供に切れたり怒ったりしない母親は普通はいません。だからどうしてもの理由で怒ってしまった時は、後からフォローをしてあげてください。
子育てのヒント④:理解者を探す
HSPのお母さんが感じる、音や状況への混乱は大多数のHSPではない人には理解してもらえません。
『子育てしていて当たり前のことだ』
『みんなが感じることだ』
そんな風に、一蹴されてしまうこともしばしばです。
確かに泣き声が辛い、やる事が多いのが辛い、と感じるのは普通のお母さんも同じかもしれませんが、それより何倍もつらく感じてしまうのがHSPという気質です。
誰かに辛さを訴えて『当然でしょう?』と返された時ほど、気分が沈むことはありません。
もし周りに良き理解者をえることができないなら、地域の保健師・無料のカウンセリング・専門の医療機関など、なんでもいいので、自分のことを素直に話せる場所を持てるようにしてみてください。
もしなかなか見つからないなら、ここのコメント欄でもかまいません。誰かに自分の辛さを訴えることからはじめてみてください。
子育てのヒント⑤:HSPの影響を考えすぎない
HSPのお母さんから、HSPの子供は生まれやすい。メンタルの疾患は遺伝する。
私自身そんな書籍や知人からの意見を、他の人より何倍も、おそらく今記事を読んでいるあなたが想像するより、何倍も読んだし意見もされました。
でも、今あなたが可愛い子供と共にいる現実が変わらないなら、ぜひ自分がHSPであることで、子供へ与える影響を考えすぎないでください。
考えても仕方がない事、考えても答えが出ない『問い』への永遠の問いかけは、あなたの気持ちをどんどんすり減らしていきます。
どんなに考えても正解が出ないなら、そんなことは考えるだけ無駄だった。と死ぬほど考えた私から、あなたへささやかなアドバイスを贈ります。
HSPのお母さんが子供に与える影響は1000人いたら、1000のパターンがありどんなに書籍を読み漁っても、どんなに考えても、絶対に、絶対に、答えが出ることはありません。
考えても答えが出ない問いを、考え抜いたら『もー考えるの、やーめた!』自分自身に言い聞かせてみてください。
HSPで悩むお母さんへ
HSPは世の中の2割の人が、抱える『気質』です。
おとなしい子、のんびりな子、やんちゃな子、そんな子がいるのが当たり前のように、貴方は少し人より感度のいいアンテナを持っているだけです。
感度のいいアンテナは、時にノイズまで拾ってしまい、貴方を苦しめてしまうかもしれません。でもまずはそのアンテナを手放すことを考えるのではなく、どうやってそのアンテナの感度を下げるかを考えてください。
私は主治医に『子育てが辛いです。なぜこんな小さなことでイライラしてしまうのかわかりません。やっぱり私は、子供を産む資格はなかっただ・・。私のところに生まれてきた娘は可哀想。。」と号泣したことがありました。
その時主治医は、さんざん泣いた私を諭すでもなく、慰めるでもなく、ただずっと真剣な表情でうなずいてくれていました。HSPは理解されないと、苦しみはその何倍にも感じられます。
でももし、誰か1人、たった1人でもいいので理解者が現れれば、その苦しみは大きく軽減されます。そしてその理解者に、自分が感じる辛い気持ちを吐き出すことが出来たら、よりその苦しみのメーターは減らしていくことができます。
『泣き声が辛い』『2人目育児でやることが多すぎる。こんなはずじゃなかった』『子どもとの接触が不快に感じてしまう』そう感じてしまうことは、本当は悪いことではありません。
自分が感じてしまう事自体を、否定し続けていたらお母さんは一体どこで気を抜けばいいのでしょうか?
子供のこと、お母さんのこと、家族のことを考えるならHSPの気質を、自分の中で消化して『自分の性質はこうだから、じゃあどう対処するか?』という視点を持ってみてください。
HSPで号泣しながら子育てしている実体験談
私自身もはHSPであり、重度の精神疾患を抱えつつ現在3歳になる娘を育てています。
ここで紹介した「泣き声やおもちゃの音がたまらなく苦痛」「スケジュールが忙しいとパニックを起こす」私自身おおいに当てはまっています。
乳児の頃の娘の泣き声は、常にサイレンのように感じしまいには、泣いていない時すら幻聴が聴こえるくらい悩まされました。
幼稚園準備や転職・引っ越しなど重なった時は、あまりのやる事の多さにパニックになり、号泣しながら荷造りや仕事をしていました。
HSPのお母さんが子育てするのは大変です。たくさんの楽に子育てできるヒントはありますが、自分自身の経験も含めて誰かに『こうすれば、楽になるよ!』と断言することはできないと思っています。
ただ自分がHSPだからといって『子供にも何か影響が出てしまうのではないか』、と不安に思うことは、1000害あって1理もなかったため私はもうやめました。
子育ての結果が出るのは、10年後・20年後はたまた50年後かもしれません。そんな先の、自分が生きているうちにでるかもわからない答えに縛られるより、今のふくれっ面やおませな顔や、ちょっとだけ大人な表情を見せる子供見ていたいと思ったのです。
お母さんが悩みすぎると子供も元気がなくなります。
毎日泣きながら子育てしていた時の娘の表情と、誰かに頼ること・自分の気質を受け入れる事を気をつけた後の娘の表情は、全く違うものになりました。
お母さんがHSPだとしても、子供は案外元気に育っていきます。
私はHSPだけでなく、重度の精神疾患とも共存しながらの育児ですが、それでも娘は元気に育っています。
まとめ
この記事を読んでくださって、ありがとうございました!
HSPやメンタル疾患を抱えての育児は、色々な不安が付きまとうものですが、こうやってたくさんのことを調べようとしているあなたは、とっても素敵なお母さんです。
どんなに調べても、どんなにアドバイスをもらってもそれを自分で生かすこと、納得することはとても難しいですが、この記事がHSPに悩む全てのお母さんに届くことを願っています。
月城
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