こんにちは、月城です!今回は元重度鬱患者の私が、正しい精神科の選び方を紹介します。精神科だけでなく、持病でもう数十件の病院を渡り歩いた、私だから気づいた点を紹介するので、どの科を受診する場合でも参考になると思います!
まずなぜ鬱になったのか?
この部分は正直前ふりなので簡単にしますが、私がおかしくなったのは大学受験にたいするストレスのせいでした。当時一日15時間勉強してもしてもしても、全く周りに追い付かず、本当に絶望的な気持ちになっていました。両親ともに大学を出ており、小さい頃から大学に行くのは必須、また私はある国立大学に入学することを希望されていました。私は実力とその大学の入学レベルの違いに苦しみ、少しずつおかしくなっていきました。
一件目の病院で学んだこと
私の最初の病院は、スクールカウンセラーに紹介された毎日三時間待ちができるほどの人気の個人医院でした。専門の人に紹介されて、何の疑問もなく通っていた私ですが、のちにこれこそが、最初の大きなつまづきであったと思っています。
私はこの病院で転がるように悪くなりたった一年で、日常生活が困難になるくらい症状が悪化しました。
そしてこの病院で、今振り返れば最初のポイントがあったと思っています。
それは病院に対して全く不信感を持っていなかったことです。専門の人の紹介だし、三時間待ちができるほどの病院だし、そういった自分で判断した情報ではないところで、病院に信頼をおいてしまいました。
大病院と個人医院の違い
まず基本的に、個人医院は患者数をある程度稼が、なければすぐに潰れてしまします。そのため、どうしても診察時間が短くなります。特に精神科の病気は、レントゲンなど目に見えるもので判断することができないため、どうしても患者本人の話が治療に手掛かりになってきます。しかしここで個人医院のような短い診察時間では、到底病名すらおぼつかなくなってくるのです。
精神科の病名は非常につけづらいものです。一見して出ている症状に名前を付けることはできますが、それが病気の本質化を見抜くことがむつかしいためです。
ここで自分の状態でどちらを選ぶべきか一考してみてください
①自覚症状もさほど悪くなく、通院していて症状の回復がみられる→個人医院で様子を見てもOK
②自覚症状が悪く、現状維持、または症状の悪化を感じる→すぐに大きな病院へ、ただし絶対に紹介状を書いてもらうこと
紹介状は非常に大切です。より専門性の高い病院では、紹介状がないだけで診察すらしてもらえません。また、個人医院の紹介状を受け付けておらず、「個人医院→総合病院→より専門性の高い病院」というように、ワンクッション置かなければいけない場合もあります。非常に面倒ですが自分の状態をよく観察して、どの病院が現在の自分には必要か選択する事が大切です。
すでに自分で良くなっているのかも分からない場合は、必ず一度病院を変えてみましょう。自覚症状がなくても少しずつ症状が悪化いているかもしれません。
大きいからといって安心はしてはいけない
私は個人医院を信用して、三年という歳月を病名もつかず、ただただ日々症状が悪化する状態で過ごしました。このとき私は部屋にこもり、スケッチブックをひたすら鉛筆で黒く塗りつぶす、ずっと頭の中の人物とおしゃべりしている。などもう完全に通常の状態ではありませんでした。困った両親が私を連れて行ったのは、大きな総合病院でした。ここで私は今でも忘れられない衝撃の発言を受けます。
「娘さんは病気ではありません。ただ楽がしたいだけです。」
めんどくさそうに、私たちの目も見ず、カルテを眺めながら中年医師が、付き添いの両親と私にそう言った時のことは、今でも忘れることのできない記憶の1つです。
今思えば、この病院は大病院ではありましたが、精神科に特化した病院ではありませんでした。
つまり、大きい病院でも自分の科を得意分野と掲げている病院に行かなければ、意味がないのです。
ここを見分けるのは正直非常にむつかしい作業です。しかし病院のHPやレビューを見たり、また実際に行ってみてどれだけの患者を受け入れているか?初診の診察時間はどれくらいとってくれるか?がまず目安になると思います。
基本的に私は精神科なら、初診を1時間程度とってくれない病院はあてにならないとおもっています。1時間は長く感じるかもしれませんが、精神科ではこれが普通当たり前であるべきだと私は思います。
入院施設のある病院にする
これは精神科のみに言えることですが、入院施設、特に隔離病棟がある病院にかかることを個人的に非常に重要なことだと思います。
精神疾患は、下手をすれば自分でコントロールできなくなってしまい、最悪の場合、命を落としかねない病気です。なので、一人で生活することができなくなった時や、心の休息ために外部からの刺激を遮断する入院という手段は、結果症状の改善のきっかけにもなります。
しかし、私の経験からすると長期の入院はあまりお勧めできません。精神科の閉鎖病棟には口では言い表しにくい、本当に独特の空気が流れています。私自身の見解ですが、あまりその雰囲気に慣れてしまうと退院後戸惑うため、緊急避難的に入院して体勢を立て直すことが一番だと思います。
また入院施設のある病院は、精神科としてかなり専門性が高いといえます。するとより専門性に優れた医師がその病院には集まっているため、かなり高度な治療を受けることが可能になるのです。以上のことから、私個人の意見ですが、大病院を飛ばして精神科のみの大きい病院を見つけ受診するのが、回復への一番の早道だと思います。
まとめ
以上のことから、より早く病状を回復させる病院選びとは。
①病院に対して、客観的根拠のない信頼を寄せすぎないこと
②病状の回復がみられなかったり、悪化がみられた場合はすぐ転院すること、ただし紹介状は必須!
③大病院だからと安心せず、その病院の得意分野を見極めること。
④心配な場合は、入院施設も完備された専門性の高い病院へ。
以上のことを踏まえてぜひ病院選びの選考にしていただけたら嬉しいです。私はこの頃、ただただ真っ黒なトンネルを走っているような気持でした。出口が見えない、もしかしたら出口がないかもしれない、という恐怖がずっとつきまとっていました。
病院選びは一生を左右するかもしれない、非常に重要なことです。私は結局、最後の今も通院している病院に出会うまで、四年の月日と、そして右足と顔の一部を失いました。ぜひ迷っている方がいたら、参考にしてみてください。
月城